つみたてNISA制度の解説と私の感想

2017年10月9日資産運用

つみたてNISAの解説

『つみたてNISA』が18年1月1日から導入されます。

情報が散乱しているようなので自分の為に一旦整理してみました。せっかく金融庁が初心者向けの制度に力を入れ始めたわけなので、ついでに説明も書いてみようとおもいます。

個人ブログですので私の意見も書きつつ。

利用可能年齢 20歳以上
運用方法 積立
非課税投資枠 上限40万円/年 (未使用分の繰越は不可)
非課税期間 20年間
制度利用可能期間 2018年開始、2037年終了
(40万円/年×20年間で最大800万円投資可能)
途中引き出し 可能
非課税対象 分配金、値上がり益
投資対象商品 金融庁が定めた要件を満たした商品(投資信託、ETF)
非課税枠内でのスイッチング 不可(既に使用した非課税枠内でスイッチングを行うことはできない。新たな非課税投資枠を利用する必要がある)
分配金再投資 分配金自体は非課税だが、分配金を再投資する場合は、新たな非課税枠を消費する。
損益通算 不可

投資慣れしている人であれば、この情報だけで理解できるのですが、初心者さんにはわかりにくいと思いますので、ポイントとなる箇所を見ていきましょう。

 

非課税枠は上限40万円/年、非課税期間は20年間

非課税枠とはそもそも何か

まず、大前提の知識。投資で得た利益には2017年現在、20.315%の税金がかかります。

仮に40万円の元手で10万円儲けたとしたら、その儲けの20.315%である2万315円は税金で取られ、手元に残るのは残りの7万9685円となります。

しかし、もしも非課税口座で投資をしていれば、10万円全て手にすることができます。

これが非課税口座の意味合いですね。

つみたてNISAの非課税口座の上限は40万円/年、非課税期間は20年間

然しながら、いくらでも非課税にすることができるわけではありません。非課税にできる投資の上限額は年に40万円までと決められています。そして、非課税にできる運用期間は20年間となります。

この点に関して、以下の金融庁の図がわかりやすいので引用します。

つみたてNISAのイメージ
出典:金融庁

仮に平成30年に上限いっぱいの40万円投資したとしましょう。この40万円が平均して年3%の成長率で増えていくとしましょうか。

すると1年後に41.2万円、2年後に42.43万円、・・・・、20年後には72.24万円になります。21年後には更に3%上がって74.41万円になるかもしれませんが、残念ながら21年間運用することはできません。運用できるのは20年間だけですね。

そして20年後に投資商品を売却すると72.24万円-40万円 = 32.24万円の儲けが出ますよね。元手40万円に対するこの儲けは非課税の為、丸々全て手にすることができます。

これが『非課税枠の上限は40万円/年、非課税期間は20年間』の意味です。

[意見] 非課税期間は無期限にすべき

ここからは解説ではなく、つみたてNISA制度に対する私の意見なので分けて書きますね。

先程のケースは20年後にうまく利益を出すことができたケースです。

しかし、20年後に損を出していたとしたらどうでしょう。売りたいと思いますか?

つみたてNISA制度では、損を出していても20年後には売らなければいけません(そして、詳しくは解説しませんが、損を出すくらいならNISAなんて使わずに普通の課税口座を使った方がマシです※「損益通算 NISA」でググってみてください)。

当然ながら、20年後が到来する前に、プラスで売却できるように売却のタイミングを伺うようになります。

将来がわからない中、売却期限が定められていて安心して運用ができるでしょうか?

売却のタイミングが自由であるというのは個人投資家の特権(=相場が回復するまで待つことができる)で、個人投資家にとっては極めて重要な戦略です。売却の期限が定められているというのは… 本当の意味での長期投資ができない制度になっていると思いますね…私は。

私は、非課税期間は無期限とすべきだと思っています。

制度利用可能期間は2018年~2037年

話を制度の解説に戻しましょう。

つみたてNISA制度は2037年までの制度です。これは先程の「非課税期間」とは別の話をしていますよ。ここでは、つみたてNISAという制度そのものが2037年までという話をしています。

つみたてNISA制度は2037年までは存続しますので、2037年には新規の非課税枠として40万円投資することができます(そしてこの40万円を元手に20年間運用することができます)。

しかし、2038年には新規非課税枠での投資はできません。

[意見] 制度利用可能期間は無期限としてほしい

また私の意見を書きますが、この制度利用可能期間も無期限(=制度の恒久化)としてほしいところですね。

さきほどの非課税期間の恒久化はMUSTだと思ってますが、こちらの制度恒久化は個人的には「して欲しいなぁ」くらいの感じ。

「貯蓄から投資へ」が日本にも浸透した段階で、つみたてNISA制度はお役御免なのかもしれませんが、若い内から投資を促す制度というのは良い方針だと私は思っていますので、若い世代の資産形成&投資教育という意味でも、恒久化させていいんじゃないかな。

投資対象商品は金融庁が激選

これが本制度の一番の特徴ですね。

つみたてNISA制度では、投資することが可能な商品が限定されています。

対象となる商品は金融庁のWebサイトの<つみたてNISA対象商品>に記載されているファイルを参照ください。

17年10月現在、インデックス92本、アクティブ14本の計106本が対象となっています。

世の中の投資商品には、知識のある投資家ならまず買わない劣悪な商品が出回っているので、金融庁がそういった商品を排除したわけです。投資をしたことがない層にも広めていきたいという金融庁の意志を感じますね。

投資対象商品に課せられる要件について、金融庁のレポートも読んでみましたが、「長期」「分散」「積立」を見据えた要件になっていますね(一部違和感ある箇所もありますが)。金融庁は低信託報酬のインデックス投資による国際分散投資を推奨してそうな感じです。

ただし、つみたてNISAではスイッチングができませんから、20年後においても十分購入対象となり得るファンドを選定する必要があります。その意味では、個人的にははもっと厳しいルールにしても良かったかなとも思っていたりします。

私が買うファンドは別途どこかで書こうかな…。